6つのデメリットからわかる、任意売却を成功させる方法
「任意売却にデメリットはあるの...?」
競売に比べて任意売却はとてもメリットが多いのですがメリットばかり注目されてしまいがちです。
デメリットを知っておかないと任意売却が失敗してしまう可能性もあります。メリットとデメリットの両方をしっかり把握してから任意売却を選択しましょう。
不動産ってどう売るの?損しない不動産売却の始め方
手順 | やること |
---|---|
1 | まずは「一括査定」で簡易査定を依頼する |
2 | メールで届いた結果をもとに、話を聞きたい会社があれば店舗にいってみる |
3 | 直接話を聞き、査定額の説明に納得できた会社に売却を依頼する |
ブラックリストに載る?任意売却のデメリット
ブラックリストに載る?
後ほど詳しく説明しますが、結論から言えば任意売却をするとブラックリストに乗ります。しかし、任意売却をしたという事実がブラックリストに載るわけではありません。
任意売却は住宅ローンを3ヶ月延滞をしていないと行うことができない対処法です。住宅ローンを3ヶ月滞納すると事故情報として住宅ローンを延滞したことになります。
なので「過去住宅ローンを延滞した記録」がブラックリストに記録されるわけです。
任意売却のデメリットとは
住宅ローンの返済をした場合、解決する手段として任意売却が挙げられます。競売よりも圧倒的に任意売却のほうがメリットが多いことは間違いありません。しかし、住宅ローンにはデメリットもあります。
また、債務整理やリスケジュールで対応できるなら任意売却を選ぶよりもいい場合もあります。任意売却のデメリットをしっかり把握した上でどの対処法を行えば自分に一番メリットが大きいかを考えるようにしましょう。
任意売却の6つのデメリット
デメリット1:任意売却をするにあたって、債権者から承諾を得る必要がある
任意売却をする場合、債権者(銀行や保証会社)から承諾(同意)を得ることが必要になります。確かに、任意売却をすると市場価格に近い金額で売却をすることができます。
しかし、残債務よりも低い価格で売ることになるので、債権者との交渉で折り合いがつかないときには、任意売却の同意を得られない可能性があるのです。
デメリット2:連帯保証人や連帯債務者がいる場合、それらの承諾も必要になる
住宅ローンを借りる際に、夫婦の一方や友人、知り合いを連帯保証人や連帯債務者としてつけていることが多いはず。住宅ローンの返済を滞納すると、連帯保証人や連帯債務者に請求が行くことになり、迷惑をかけてしまいます。


また、連帯保証人や連帯債務者がついている状態で任意売却をする場合、それらの人たちの承諾(同意)を得ることが必要です。さらに、連帯保証人や連帯債務者と連絡が取れない場合も、任意売却をすることができないので注意が必要です。
この点、競売であれば裁判所によって強制的に不動産の売却が行われるので、連帯保証人や連帯債務者の承諾を得る必要はありません。
デメリット3:そもそも、滞納している状態であることが必要になる
そもそも、任意売却をするにあたって、債務者が住宅ローンを数カ月間返済していない状態である(滞納をしている)ことが必要です。そのため、債権者からの督促への対応などで大変な面もあります。
そして、住宅ローンの滞納が3カ月以上続くと、信用情報機関に事故情報が登録されてしまいます。これが、いわゆる「ブラックリストに載る」という状態です。
ブラックリストに載ってしまうと、金融機関から5~7年ほどは新たな借入やローンを組むことができない、クレジットカードを作ることができないなどの影響があるので注意が必要です。
デメリット4:内覧の際には、立ち合いなどの手間が発生する
任意売却は一般的な不動産の売却と同様に、購入希望者の内覧(内見)が行われます。そこで、内覧の際には立ち合いをするといった手間がかかります。
しかも、実際に内覧をしても購入するとは限りません。そのため、内覧の件数だけ立ち合いをしなければならないのです。
デメリット5:一定期間内に売却できなければ、競売をされるリスクがある
任意売却により販売活動を行っても、必ず売れるとは限りません。
一般に住宅ローンの返済を滞納し、3カ月〜6カ月ほど経過すると、債権者が裁判所に対して競売の申し立てを行います。競売の申し立てを行うと、裁判所は競売確定通知を受けた後、3カ月ほどで強制的に不動産の売却を行います。競売になると残債の一括返済を求められることになり、最悪の場合、自己破産をしなければなりません。
そのため、任意売却はこの期間中に終わらせる(売却を成立させる)必要があります。
デメリット6:不動産会社選びに失敗する可能性がある
不動産には相場があり、それを把握したうえで、不動産会社が専門知識や経験をもとに、いくらで売れるのかを判断することになります。
任意売却では不動産に関する専門知識はもちろんのこと、債務整理に関する法律の知識や経験が必要になるため、自分で行うのは困難です。しかも、必要書類の作成や債権者との交渉なども必要です。そのため、一般的には不動産会社に依頼をすることになります。
しかし、依頼する不動産会社を間違うと、高い価格での任意売却ができなくなる(任意売却に失敗する)恐れも……。
任意売却を不動産会社に依頼する際には、債権者との交渉や手続きといった実績が豊富なのか、購入希望者を探せる豊富な情報量や広いネットワークを持っているかなどを確認することが重要です。
その際、できるだけ複数の不動産会社に査定を依頼するのがいいでしょう。この点、複数の不動産会社に一括査定ができるサイトを利用すると便利です。売却をする不動産の相場を把握できるのはもちろんのこと、不動産会社の実績や情報量などを確認するうえでの参考にもなります。
気になるいくつか不動産会社を絞り込んだら、そのなかから信頼できるところを選ぶために、なぜその査定額をつけたのかを聞いてみるといいでしょう。
デメリットと勘違いされがちなポイント
任意売却のは複雑な問題なのでデメリットと勘違いされているポイントもあります。詳しく見ていきましょう。
自己破産しなくてはいけない
これが一番多い勘違いだと思います。任意売却をしたからと言って自己破産をする必要はありません。
任意売却をしてもまだ莫大な借金が残っているという時以外は基本自己破産という道をたどること無いです。自己破産はいわば最終手段なのです。
また、任意売却は話し合いでローン残債も払える程度にするというものなので基本莫大な残債が残ることもありません。
しかし、これらは全て任意売却を担当する不動産業者の腕にかかっているので、任意売却に強い不動産を選ぶ必要があります。
引っ越さなければならない
勘違いというよりはメリットなのですが、実は任意売却をしても自宅に住み続けることができます。競売は強制的に立ち退きをしなければならないのですが、手続きによっては任意売却をした物件に住むことができます。その場合は事前に不動産業者に相談しましょう。
競売と任意売却どっちがいいの?
デメリットを色々とこの記事では述べましたが結局は任意売却を強くおすすめします。競売と任意売却を比較してみると
競売と任意売却
競売 | 任意売却 |
---|---|
市場価格よりかなり低価格で売却されてしまう | 市場価格にかなり近い価格で売却できる |
ローンの残債を一括で払わなければいけない また、払い方は変更できない |
当事者同士の話し合いで 無理のない返済計画が組める |
売却した家は手放すことになる | 売却した家にそのまま住むこともできる |
裁判所の介入等によりプライバシーが公開されてしまう | 裁判所等の介入はなく秘密裏に売却ができる | 費用が手元に残る可能性はほぼない | 場合により引っ越し費用や生活費を捻出できる |
このように大きな違いがあります。特に引っ越し費用などの諸費用を捻出できる点はメリットとして大きいです。競売では手元に残る資金はほぼゼロなので、資金を残せるのは大きいポイントです。
また、住宅ローンなどのデリケートな問題は周りに詮索されて気持ちの良いものではありません。競売では、裁判所の人が見地に来るので近所にバレる可能性もありますが、任意売却は裁判所が関与しないので周囲に知られる心配もありません。
まとめ
任意売却のデメリットはいかがでしたか?住宅ローンを滞納してからしか取れない手段である以上、自己情報としてブラックリストに乗ってしまうのは仕方のないことです。
また、任意売却をするには債権者の同意が必要なのでどうしても時間がかかります。検討を始めたら一括査定などを利用して早めに対処しましょう。
不動産ってどう売るの?損しない不動産売却の始め方
手順 | やること |
---|---|
1 | まずは「一括査定」で簡易査定を依頼する |
2 | メールで届いた結果をもとに、話を聞きたい会社があれば店舗にいってみる |
3 | 直接話を聞き、査定額の説明に納得できた会社に売却を依頼する |
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