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売れない不動産を処分する4つの方法と放置するリスク

更新日:2016年10月5日

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不動産がなかなか売れず「処分」を考える人向けの記事です。

どのような不動産でも同じ方法で処分できるわけではなく、ケースによって不動産を処分する方法は異なってきます。

この記事では、4つのケースごとに不動産を処分する方法と手続きについて解説します。

不動産(空き家や不要な土地)を放置するくらいなら、処分をしたほうがいい

不動産を放置することによるデメリット〜税金や価値の低下、管理の問題〜

利用価値がない不動産だからといって、何もしないままにしておくと大変なことになります。まず、不動産を放置したままにすると、その間の固定資産税を毎年払い続けなければならなくなります。放置しておいた期間が長ければ長いほど、支払う税金の出費が増え続けるだけで全く良いことはありません。また、不動産の管理も重要で、時間が経過するにつれて価値が低くなっていきます。特に、空き家などの建物の場合、手入れなどを行わずにそのまま放置をしておくと、建物自体が傷んでしまうということも考えられます。管理を丁寧にしなければ、それだけ価値が下がることにつながるので、早い段階で処分を検討することが大切なのです。

不動産を処分(譲渡・売却)するにあたって想定される問題

不動産のトラブルについては、様々なものがあります。不動産を処分する際のよくあるトラブルにはどんなものがあるのでしょうか。まず、不動産を譲渡する時は、遺産分割でのトラブルが多いようです。不動産は簡単に分割できない資産の1つですが、現金の準備ができない場合に、価値の低い不動産を譲渡されるということで争いが起きるというケースが目立ちます。また、現金と不動産の両方あるものの、1人は現金でもう1人は不動産というように、価格に差が生じる可能性のある財産分割が行われることが、トラブルが起きる引き金になっているようです。さらに、不動産の所有権の移転登記が行われておらず、孫や兄弟、ひどいケースでは甥姪まで相続争いに巻き込まれてしまうなど、相続に関わる人が増えることで売却、賃貸など自由な選択ができなくなってしまうこともあります。相続については、余裕を持って準備をしなくてはいけないという良い例だと言えそうです。
不動産の売却についても、トラブルは多く発生しています。特に多いとされているのが、売却した物件に売り主の知らなかった瑕疵を買い主が見つけたというケースです。瑕疵とは、不動産にある欠陥を指します。この瑕疵には様々なものがあり、代表的なのがシロアリや雨漏りによる建物の腐食や土壌汚染といった「物理的瑕疵」です。その他にも、取引が行われた物件で殺人や自殺などが起こり、住み心地に問題が生じる「心理的瑕疵」や法令によって物件を自由に使用できないといった「法律的瑕疵」、物件には問題はないが騒音や異臭、日照障害といった住まい環境に問題がある「環境瑕疵」もあります。もし、このような瑕疵が見つかった場合、売り主は瑕疵の責任を負う必要があるのですが、これを「瑕疵担保責任」といいます。瑕疵担保責任を負う期間については、特別な規定がなければ「買い主が隠れた瑕疵を発見してから1年以内」と民法で定められています。また、売り主が不動産会社であれば、2年以上の瑕疵担保責任を負うこととなっています。
土地についても、トラブルが起きる可能性があります。まず、土地には「境界」があるのですが、明確に線引きをされているわけでないので、自分の土地と隣地の境界がはっきりしていない場合も少なくないです。そのため、新しく建築物を建てたり、土地売買をしたりする時にトラブルになる恐れがあります。こういったトラブルに巻き込まれないようにするには、売主側の負担で土地の売却前に境界標を設置して、確定測量図を所有者と相談して作成することが必要です。この他にも、木や屋根、塀が隣地に入り込んでいる「越境」や自分の土地に隣地の所有物が入り込んでしまっている「被越境」がある状態で売却の手続きをすると、買い主と隣地のトラブルの可能性は高まります。自分の建物や土地については、入念に調べておくと、トラブルは防げるかもしれません。
しかし、不動産の処分については分からないことも多いでしょう。もし、相談に乗ってくれる機関などがあれば心強いです。「宅建協会」のホームページには、全国の不動産無料相談所の一覧が掲載されています。不動産のエキスパートでありながら、不動産に関する相談を無料で受け付けてくれるため、気軽に相談することができます。機会があれば、一度相談してみてはいかがでしょうか。
ここまで、ご自身が住んでいる不動産のトラブルの話をしましたが、不動産が「空き家」になっている場合は、別の問題が潜んでいます。不動産が空き家の状態でそのまま放置してあるという場合、建物の老朽化が進むことで倒壊の恐れがあること、害虫や害獣の発生、放火といった犯罪を招くなど、空き家の存在は社会問題になりつつあります。そもそも、なぜこのような「空き家」が増加したのでしょうか。それは、管理者の高齢化で体力的に手入れをするのが難しいことや自宅が遠方にあること、固定資産税の増加、相続する人がいないといった原因が空き家の増加を招いているようです。このような状況が続くのであれば、第三者機関に任せるという手段が必要かもしれません。手法のひとつとして、所有している不動産が空き家の場合「空き家バンク」を活用するというやり方があります。この「空き家バンク」は、自治体が利用者に空き家を紹介してくれる制度で、各種助成金や優遇措置など、自治体によって様々な情報の提供を行っています。もし、使用していない空き家があれば、「空き家バンク」に登録して、有効活用するといいでしょう。

〈ケース別〉不動産を処分する方法や手続き

不動産の処分について〜相続や相続放棄の場合〜

相続や相続放棄による不動産の処分についてはどのような流れで行われるのでしょうか。まず、不動産を相続した場合の流れから見ていきましょう。相続によって不動産を取得したら、はじめにやることは、相続登記による名義変更です。この相続登記は、申請をご自身で行うこともできますが、書類が複雑で難しいため、弁護士や司法書士に依頼することが多いです。相続登記をして名義変更が完了すれば、あとは通常の不動産売却の流れと同様に、物件の査定を依頼して不動産仲介業者を通して売却活動を開始する流れになります。

では、相続放棄の場合はどうでしょうか。家庭裁判所によって相続放棄が成立すれば、相続財産はもう自分と関係ないと思われる方が多いでしょうが、実はそんなことはありません。相続放棄で宙ぶらりんになった財産は、次の相続人が決まるまで相続放棄をした人が管理しなければならないと定められています。しかし、相続放棄するということは、財産の合計がマイナスであることがほとんどです。次の相続人がいないことのほうが多いでしょう。そのような場合は、相続財産の管理人を選定する必要があります。そのために、裁判所へ相続財産管理人の申し立てをします。この申し立てには、30万円~100万円ほどの費用が必要となることを覚えておいてください。なお、申し立てにより相続財産の管理人に選定されるのは、基本的には中立な立場の弁護士になります。ここまでやって、ようやく相続放棄した不動産の処分が完了するのです。ここで気をつけたいのは、放棄した財産の扱いについてです。相続放棄後に放棄した財産を消費してしまうと、相続を承認したことになってしまうのです。放棄したにも関わらず、不動産の一部を売却したり、処分したりしてしまうと、相続放棄が認められなくなるので、十分注意してください。

さて、不動産を相続すると、当然ですが相続税がかかります。相続した土地をそのまま持ち続けることもありますが、相続してすぐに売却するケースもあるでしょう。不動産を売却する際には、通常、譲渡所得税というものがかかります。しかし、相続するのに相続税を払い、売却するのに今度は譲渡所得税を払わなくてはいけないというのは、もったいなく感じるかもしれません。そこで、相続から売却までの税負担を軽減するために、「相続税の取得費加算の特例」という特例が設けられています。譲渡所得税は譲渡所得の額を基に算出されます。譲渡所得とは、通常のケースだと、売却して得た収入から、不動産の元の取得費と売却にかかった費用を引いた金額になります。しかし、相続開始から3年10ヶ月以内であれば、さらに相続税の分を引くことができるのです。これにより、相続された不動産については譲渡所得税を軽減することができるわけです。

不動産を相続した場合は、まず相続登記をして名義を変更する必要があるというのは、前述したとおり。基本的には相続登記を完了した後で、不動産の売却などの処分をおこないます。しかし、実は相続登記をしていなくても、不動産を売りに出すことは可能です。不動産の買い主が決まったとして、その買い主との契約の中で、所有権が移るまでに相続登記を完了すると約束されていればよいとされています。しかし、相続登記をする前に、不動産の譲渡契約をしてしまうと、思わぬトラブルに遭いがちです。たとえば、相続登記の手続きをして、はじめて自分以外の相続人の存在が判明することもあります。そうなると、譲渡契約の方を履行できなくなり、不動産の買主に賠償金を支払うはめに…なんてことにもなりかねません。このようなトラブルを避けるためにも、相続登記はできるだけ早い段階で済ませておいたほうが吉です。

不動産を寄付することは可能か

なお、売却しようにも不動産の価値が低くて買い手がつかないような場合は、寄付するという方法もあります。ただし、買い手がつかないような不動産の場合、寄付であっても受け取り先を見つけるのは難しいということには留意しておきましょう。

不動産の処分について〜離婚の場合〜

どのような手続きが必要になるのか、手続きの流れはどうなるのか

離婚が成立すると、夫婦の財産を分配・精算することになります。いわゆる財産分与と呼ばれるものです。不動産もこの財産分与の対象となりますが、多くの場合、不動産には住宅ローンも一緒についてきます。それを踏まえた上で、住み続けるのか売却するかを話し合うことになります。どちらかが住み続けた後に、処分するということも可能ですが、基本的には財産分与のタイミングでおこなうことが多いです。
財産分与のタイミングで不動産を処分したとして、それにかかった費用や売却で得たお金、そして残った住宅ローンはどうなるのでしょうか。まず抑えておきたいのが、不動産を売却するには住宅ローンは完済する必要があるという点です。そのため、財産分与における不動産の評価は、不動産の時価から住宅ローンの残額を引いた金額となります。住宅ローンを差し引いてもお金が残った、これをアンダーローンと呼びますが、この場合、残ったお金を財産として分配することとなります。その際、処分にかかった費用を差し引いて分配することが一般的です。しかし、ほとんどの場合、ローン残額よりも高い金額で不動産を売却できることはないでしょう。これをオーバーローンと呼びますが、この場合、一般売却自体が難しくなってしまいます。手持ちの財産でローンを一括返済できれば問題ないですが、それもなかなか難しいでしょう。では、オーバーローンの場合は、不動産を処分することはできないでしょうか。実はそういう方への救済措置として、任意売却という方法が用意されています。任意売却では、市場価格に近い金額で売却ができ、ローン残額を大きく減らすことができます。任意売却後のローン残額の返済については、引き続き名義のある方が返済することになります。財産分与では、当然、この債務分も考慮されるため、多くの場合、夫が債務を引き継ぎ、その分、妻の分与分が少なくなるケースが多いようです。任意売却において、ひとつ留意すべきことがあります。任意売却は、社会的信用という点では、いわゆる借金の任意整理と同じ扱いだということです。そのため、任意売却をしてしまうと、何年間かは金融機関での借入や、クレジットカードなどの使用は難しくなってしまいます。この点だけは心しておいてください。
財産分与時の不動産の扱いは、処分以外にも、どちらかが住み続けるという選択肢もあります。ほとんどの場合、住宅ローンの名義は夫になっているので、夫が住み続け、住宅ローンも払っていくというケースがひとつです。離婚の原因によっては、妻が住み続け、住宅ローンだけ夫が払い続けるというケースも考えられます。実際にどの方法で不動産を処理するかは、離婚調停時にしっかりと話し合って決めるようにしましょう。
ちなみに、不動産を処分することにしたとして、あまりに価値がつかず売却できなかった場合は、寄付するということも考えられます。ただし、住宅ローンも完済していて、かつ不動産も処分したいというケースはあまりないので、レアなケースだといます。

不動産の処分について〜債務整理の場合〜

債務整理をした際の、不動産の処分についてはどうでしょうか。債務整理をした場合、有無をいわさず所有している不動産は没収されてしまうイメージがありますが、実は、それは債務整理の方法によります。債務整理の方法にはいくつかの種類があり、軽いものから、任意整理、個人再生、自己破産という方法があります。これらの大きな違いは、借金の返済額にあります。任意整理の場合は、利息は免除されますが、元金は全額返済する必要があります。それが個人再生だと、元金もMAXで5分の1の返済で済むようになります。自己破産にもなると、返済自体が全額免除されます。このうち、任意整理と個人再生であれば、マイホームを手元に残したまま債務整理をすることができるのです。住宅ローンがありながら他の借金の返済に苦慮して債務整理する場合は、個人再生の方法を取ることが多いです。個人再生には、住宅資金特別条項(住宅ローン特則)という制度があり、これは住宅ローンの返済に関しては通常通りおこない、その他の債務については大幅に減額されるというものです。債務整理をしなくては返済が難しいが、マイホームは手放したくない、という場合に最も適した方法と言えるでしょう。一方、住宅ローンの返済すら厳しいという場合は、自己破産という方法を取ることになります。自己破産をすると、当然、マイホームは手放すことになります。自己破産時に不動産を所有していると、その不動産は債権者に差し押さえられて競売にかけられることになります。あまり勝ちがつかない不動産であればそれでいいですが、多くの場合、自己破産前に不動産を売却したほうが得になります。住宅ローンが残った状態での売却となるので、前述の任意売却という方法を取ることになるのですが、任意売却の場合、債権者全員の同意が必要になるという条件がつきます。そのため、場合によっては任意売却をせずに自己破産してしまったほうがよいケースもあります。このあたりの判断はなかなか自分では付けられないので、専門家などに相談するようにするとよいでしょう。

不動産の処分について〜寄付の場合〜

相続したものの不必要な不動産は、売却以外にも寄付という選択肢があります。しかし、売却ではなく寄付を選ぶということは、そもそもその不動産に価値がなく売却できないというケースがほとんどでしょう。そうなると、寄付という形でも受け付けてくれる相手はなかなかいないといのが現実です。不動産は所有しているだけで管理コストや税金がかかるため、価値の低い不動産は受け取り先がいないわけです。このようになかなか難しい不動産の寄付ですが、可能性がないわけではありません。寄付先との候補としては、まず挙げられるのが自治体です。しかし、自治体もその土地を使用する目的がなければ、なかなか受け入れてくれません。自治体側としても、市民が所有する不動産に対しては課税という形で税金を徴収できますが、寄付を受け付けた途端に、徴収できる税金がなくなるどころか管理コストが発生するため、旨味がないわけです。とはいえ、自治体にはこういった寄付に関する担当窓口があるので、一度相談してみるといいでしょう。次に考えられる寄付先は、対象の不動産の隣地の個人でしょう。ちなみに個人への寄付は、寄付先の方に費用が発生してしまいます。寄付される側は資産が増えることになるため、贈与税がかかってくるのです。とはいえ、この贈与税は110万円の基礎控除があるため、そこまでおおきに負担にはならないケースが多いです。他には、法人への寄付も考えられます。ただし、通常の営利法人が相手だと相当難しいでしょう。利益にならない不動産を受け取るとは考えにくいですし、実は営利法人への寄付だと、寄付した側に譲渡所得税が発生する可能性もあります。そのため、法人への寄付は、営利法人ではなく公益法人が対象になります。公益法人とは、学校やNPO法人といった、公益性の高い団体になります。公益法人であれば、営利法人と違って譲渡所得税は発生しませんが、その手続きはなかなかに大変なので、その点は覚悟しておいたほうがよいでしょう。このように、不動産の寄付はなかなか難しいため、結局のところ、相続放棄をして処分してしまうのがいいかもしれません。

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