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手付金解除と違約金は違う?不動産売買で生じる違約金一覧

更新日:2016年10月5日

不動産売買の違約金

不動産の売却を途中で止めると違約金が発生するケースがあります。
売買契約を結んだ後での契約解除と、仲介会社との媒介契約の期間中に契約を解除するのとでは、違約金の支払い条件や相場も異なります。

この記事では、不動産売買で発生する違約金の種類と相場、上限についてまとめました。

POINT
  • 専属専任媒介契約と専任媒介契約は、3ヵ月経過するまでは違約金がかかる
  • 違約金を払うことがないように、慎重に仲介会社を選定すべき
  • 一括査定サイトを利用して複数社の中から信頼できる会社を見つけ、違約金を払うことがないようにする

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不動産会社との媒介契約を解除するときの違約金

媒介契約の種類によって、解約時に違約金がかからない場合もある!

媒介契約の種類によって、解約時に違約金がかからない場合もある!

不動産会社と締結する媒介契約には、複数の不動産会社に仲介手続きを依頼でき、自分でも買主を探せる「一般媒介契約」、特定の不動産会社だけしか仲介手続きを依頼できないが、自分で買主を探せる「専任媒介契約」、特定の不動産会社のみに仲介手続きを依頼できるが、自分で買主を探すことはできない「専属専任媒介契約」の3種類があります。

媒介契約の種類 内容 契約解除で違約金が発生する期間
一般媒介契約 複数の不動産会社に仲介手続きを依頼でき、自分でも買主を探せる なし
専任媒介契約 特定の不動産会社だけしか仲介手続きを依頼できないが、自分で買主を探せる 3ヵ月以内の解約
専属専任媒介契約 特定の不動産会社のみに仲介手続きを依頼できるが、自分で買主を探すことはできない 3ヵ月以内の解約

媒介契約を解約する場合、契約の種類によって違約金がかかるかどうかが変わってきます。専属専任媒介契約と専任媒介契約は、契約の有効期間が最長で3カ月と規定されています。
そのため、3カ月以内に解約した場合、媒介契約から解約時までの仲介業務をするためにかかった実費を不動産会社から請求された場合、違約金として支払わなければなりません。実費の具体例としてはインターネット掲載費、チラシ代、ポスティング代などの販売活動広告費が挙げられます。

これに対して、3カ月を経過してから媒介契約を解約した場合、違約金はかかりません。3カ月を経過して更新をしなければ契約は満了するのであり、特に契約に反することはしていないからです。解約は、不動産会社に契約の更新しない旨を告げるだけで済みます。ただし、解約する際に媒介契約に違反していた場合、違約金がかかってしまいます。

また一般媒介契約の場合は、専属専任媒介契約や専任媒介契約と違い、契約期間の定めについての規定はありません。法的にはいつでも解約して、不動産会社を変更することができるので、違約金がかかることはないのです。

媒介契約を解約するときにかかる違約金の相場は?

媒介契約を解約する場合、基本的に違約金はかかりません。ただし、前述のように専属専任媒介契約か専任媒介契約の場合、3カ月以内に解約すると、不動産会社から費用償還請求を受け、これを違約金として支払うことになります

また、解約時に媒介契約に違反していた場合には、例外的に違約金がかかります。

専属専任媒介契約の場合は、媒介契約書で約定報酬額に相当する額の違約金を請求できると定められています。そのため、請求される違約金の相場も上記の額となります。
具体的には、不動産売買価格の3%に6万円を足した額と消費税です。例えば売却不動産が1000万円である場合、36万円と消費税が違約金としてかかることになります。

これに対して専任媒介契約の場合、違約金の上限が、媒介契約違反の場合と同様、約定報酬額と定められています。しかし、媒介契約から解約までの期間、不動産売却の仲介業務を行う際に発生する実費は、多くて10万円から20万円程度であるのが通常です。

不動産売買契約の違約金の上限と相場

売買契約解除時には、手付金と違約金が求められる場合がある

売買契約を解除する場合には、大きく分けて二つが考えられます。

  1. 売買契約を締結して手付金の授受を済ませた後、自己都合で解除する場合
  2. 売買契約締結後、当事者のどちらかに契約違反があり、それに基づいて解除する場合

前者の解除のことを「手付解除」、後者の解除のことを「契約違反による解除」などと呼び、売買契約書にもこの二つの解除について定められています。

契約解除の方法 詳細
手付解除 売買契約を締結して手付金の授受を済ませた後、自己都合で解除する
契約違反による解除 売買契約締結後、当事者のどちらかに契約違反があり、それに基づいて解除する

手付解除とは

売主側が手付解除をする場合、買主側に対して、受領した手付金の倍額を支払うことになります。一方で買主側は、売主側に支払った手付金を放棄すれば、手付解除をすることができます。売買契約時に買主側から売主側に支払われる手付金は、解約手付の性質があるので、手付金額を相手に支払えば、自分都合によって解除できるようになっているのです。

ただし、いつでも手付解除ができるというわけではなく、解除できる時期には、一定の制限があります。民法557条に手付解除の規定が定められており、「当事者の一方が履行に着手するまで」であれば解除できるとしています。不動産売買の場合であれば、買主が売買代金の一部を提供したり、支払ったりした場合、履行の着手があったと言え、これらの行為後、売主側は手付解除ができないことになります。

しかし、不動産売買契約をする場合、基本的に手付解除の期限を設けることが多いです。そのため、当事者の一方に履行の着手があっても、手付解除の期限が到来するまでは手付解除が可能となっています。逆にこの期限を経過すれば、当事者の一方に履行の着手がなくても、手付解除をすることはできません。

契約違反による解除とは

契約違反による解除は、当事者の一方が売買契約によって定められている義務を果たさない場合、相手側は売買契約で定められている自己の義務を果たし、なおかつ義務違反をしている側に履行を催告しても応じないときにすることができます。契約違反によって契約を解除された側は、相手側へ違約金を支払わなければなりません。手付解除によって支払う手付金は解除するための迷惑料的なものですが、契約違反による解除の場合に支払う違約金は損害賠償の性質を有しているという違いがあります。違約金の額は不動産売買契約書で定められているので、その額を相手側に支払うことになります。

消費者契約法で不動産の違約金の相場や上限は定められている

契約違反による解除をされた者は、契約に基づいて相手側に違約金を支払うことになりますが、通常は不動産売買契約書に支払う違約金の額が定められています。そのため、売買金額の2倍の違約金を支払うと定めた場合、契約違反をして解除された者は「その額を支払わなければならないのでは」とも考えられます。

しかし、契約違反による解除をされた時に支払う違約金は、無制限に定められるわけではありません。不動産売買契約を締結する当事者によって一定の制限が設けられており、それを超える違約金の額を定めても、その部分は無効とされます。

消費者契約法9条1号では、事業者と消費者が売買契約を締結し、解除に伴う違約金の額を定めていた場合、契約違反による解除をして事業者側に生じる損害の平均を超える部分の定めは無効になるとしています。

例えば、事業者と消費者が2000万円の土地の売買契約を締結し、契約違反による解除をしたときに支払う違約金を1500万円と定めたとします。その後消費者が契約違反をしてしまい、事業者が契約解除したときに生じる平均的な損害が200万円だったとすると、1300万円分は無効になるということです。

違約金の相場は、売買価格の10%

また、不動産売買契約を締結した時に定められる違約金の相場は、通常売買価格の10%程度で定められることが多いです。例えば4000万円の不動産の売買契約を締結した場合、定められる違約金の額は400万円程度となるのが通常です。

それから宅建業法では、不動産売買契約を締結するときに定められる違約金の上限が設定されています。具体的には不動産売買契約の売主が宅建業者である場合、損害賠償額の予定や違約金の額を定めた場合、その合計額が不動産売買代金の10分の2を超えてはならないとされており、超える部分は無効になります。

不動産売買の違約金が支払えないときは「分割払い」

不動産売買契約で発生する違約金は、それなりに高額になります。基本的に不動産売買価格の10%の違約金が定められるので、不動産売買価格が2000万円であれば、違約金は200万円程度です。ある程度の資産を持っている人であれば、数百万円単位のお金を一括で支払うこともできるでしょうが、一般の人の場合、なかなかそうはいきません。もし契約違反をしてしまい、不動産売買契約を解除されて数百万円単位の違約金が発生すると、支払えない場合も出てくるでしょう。

そこで違約金を支払えないとき、どのように対処していけばいいのかというと、不動産売買契約の相手側と分割払いで違約金を支払う合意をすることが考えられます。上記の例で200万円の違約金を支払わなければならなくなった場合、毎月5万円の40回払い(※ただし、利息を考慮していない)であれば、一般の人でも十分支払いが可能だと言えるでしょう。

ただし、相手方と分割払いで違約金を支払う旨の合意をするには交渉力や法律的な知識が必要となります。このような場合、本人を代理して法律事務をしてくれる弁護士にお願いしたほうがうまくいくでしょう。

また、違約金が高すぎてどうしても支払うことができない場合は、法律的な整理が必要となる場合があります。このようなときは弁護士へ相談したり、市などの無料法律相談を利用したりして対処するといいでしょう。

このような面倒な事態に陥らないためには、やはり違約金を支払うことがないようにしなければなりません。不動産売買契約書で定められた契約に違反しなければ、それによって解除されることなく、違約金を支払い義務も発生しないです。そのため、契約書に定められた事項をしっかり守れるかどうかを考えながら、不動産売買契約を締結することが大切です。

ただし、一般の人は専門知識があるわけではないので、不動産売買契約書で定められた事項をすべて理解するのはなかなか難しいです。契約の定めのなかで不明な点があれば、仲介不動産会社の担当者にしっかり確認しておいたほうがいいでしょう。

解約時に違約金以外にも賠償や手数料を支払う必要がある?

手付解除と白紙解除で支払う費用は異なる

不動産売買契約を途中解除する場合、売買契約時に授受した手付金の倍額を支払って解除する手付解約がありますが、それ以外にも、不動産売買契約書にはいくつかの解除事項が定められています。

  • 火災や震災などで対象となる不動産の滅失
  • 住宅ローン特約による契約解除

例えば、契約を締結してから引き渡しまでの間に、火災や震災などで対象不動産が滅失してしまった場合、その損害を当事者のどちらが負担するのかという「危険負担」についての定めがあります。対象不動産が滅失してしまうと契約の履行が不可能となってしまうので、この場合は契約を解除できると不動産売買契約書の危険負担の条項には定められています。

また、不動産を購入する場合、多くの人は住宅ローンを利用しますが、銀行などの金融機関から融資の承認が得られなければ利用できません。そのようなことから不動産売買契約書では、住宅ローンの融資の承認が得られなかった場合、一定の期限までであれば、買主は契約解除できるという「住宅ローン特約条項」が定められています。

危険負担や住宅ローン特約条項によって解除された場合、当初から契約がなかったことにするので白紙解約と呼ばれており、解除をしたけれども、それまでの契約は存在していたとされる手付解約とは性質を異にします。

白紙解約なら仲介手数料は支払わなくてよい

そこで契約を途中解除した場合、仲介手数料を支払わなければならないのかが問題になりますが、手付解約の場合は支払わなければなりません。「解約以前までは契約が存在していた」ので、仲介手数料が発生するからです。これに対して危険負担や住宅ローン特約条項などの「白紙解約」の場合、仲介手数料を支払う必要はありません。「最初から契約が存在しなかった」と扱われるので、仲介手数料も発生していないことになるからです。

不動産売却の違約金と損害賠償は同じものなのか?

違約金とは、契約当事者のどちらかが契約違反をした場合、相手方に対して支払うと定めた金銭のことを言います。これに対して損害賠償とは、契約当事者の一方が契約違反をしたことによって、相手側に損害が発生した場合、その損害を賠償するために金銭を支払うことを言います。違約金の場合は、損害が発生していなくても、契約違反があれば支払い義務が発生することから損害賠償とは違います。

支払う金銭の種類 内容
違約金 契約当事者のどちらかが契約違反をした場合、相手方に対して支払うと定めた金銭のこと
損害賠償 契約当事者の一方が契約違反をしたことによって、相手側に損害が発生した場合、その損害を賠償するために金銭を支払うこと

ただし、民法420条3項に「違約金は、損害賠償の予定と推定する」との規定があります。この規定によって、契約書に違約金の定めがあった場合、その額が損害賠償額の予定と扱われることになります。この場合、損害賠償額は契約書に定められている違約金の額を超えることはできないのです。そのため、契約のなかでは、違約金と損害賠償は事実上同じものだと言えるでしょう。

POINT
  • 専属専任媒介契約と専任媒介契約は、3ヵ月経過するまでは違約金がかかる
  • 違約金を払うことがないように、慎重に仲介会社を選定すべき
  • 一括査定を利用して複数社の中から信頼できる会社を見つけ、違約金を払うことがないようにする

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