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不動産売買の印紙税を納税するのは、課税文書を作成した者

更新日:2016年9月15日

不動産売買の印紙税TOP

不動産売買の契約を締結するうえで、印紙税の支払いが必要になります。具体的には、印紙を購入して契約書などの課税文書に貼り付け、消印(割印)をすることで支払います。

しかし、重要な契約書は取引をする当事者の分だけ作成するのが一般的であるものの、場合によってはコピーの交付で済ませることもあります。それでは、コピーの契約書についても、印紙の貼付が必要になるのでしょうか。

また、印紙税は売主と買主のどちらが負担するのでしょうか。

そこで今回は、不動産売買における印紙税の支払いについて説明をします。

この記事のPOINT
  • 不動産売買では、作成した契約書の分だけ印紙の貼付が必要になる
  • コピーの契約書については、印紙の貼付は不要である
  • 不動産売買では、基本的に契約当事者が印紙税の納税義務者となる
  • 納税義務者を判断するうえで、作成名義人が重要である

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不動産売買の契約では印紙税を支払う

基本的に、作成した契約書の分だけ印紙を貼付する

印紙は、契約書などの課税文書に貼付するものです。重要な契約書は通常、取引をする当事者の分だけ作成します。つまり、当事者が二人であれば2枚作成し、双方が署名捺印をします。そして、この場合は印紙も2枚貼り付ける必要があるので、2倍の費用負担になります。

【印紙(収入印紙)】

税金や行政の手数料などの支払いで用いられる証憑(しょうひょう=事実を証明するもの)のこと。印紙を購入して課税文書に貼り付け、消印(割印)をすることで納税となる。

コピーの契約書については、印紙の貼付は不要

なお、それほど重要でないときには、正本を一通作って複写機でコピーを取り、相手方に交付することもあります。この場合は、コピーへの印紙の貼付は不要です。つまり、印紙税はかかりません。ただし、コピーに改めて当事者が署名捺印などをすると、印紙の貼付が必要になります。

なお、契約書としての効力は、コピーでも原則として正本と同じ扱いになるものの、当事者に争いが生じて契約の効力を裁判上で争うなどの事態になった場合、コピーの証拠能力が正本よりも弱まってしまう恐れはあります。すなわち、改ざんや偽装を指摘されたときに、正本よりも証拠能力が落ちてしまうことがあるというわけです。

そのため、重要な取引では通常、同じ内容の契約書を当事者分だけ作成します。

この点、不動産取引の世界について見ると、買主側は以後何かと証明をするうえで契約書原本が必要になる場合が多いので正本が必要になるのに対し、売主側は関係が切れることもあり、コピーで対応する場合もあります。そのようなケースでは、印紙は原本分だけでもよいことになります。

不動産売買の印紙税は誰が負担するのか

不動産売買では、基本的に契約当事者が印紙税の納税義務者

税金でちょっと分かりづらいのが、徴税者となる国などに対して、税金を納める義務がある納税義務者と実際の税金の負担者が異なるケースです。

消費税などの場合、負担するのは物品を購入した消費者ですが、納税の義務を負うのは消費者ではなく事業者です。したがって、徴税者たる国に納税がされなかった場合にペナルティを受けるのは、義務者である事業者です。

それでは、不動産の売買の場合はどうでしょうか。

この点、法律では印紙税の納税義務者は「その文書の作成者」となっています。通常、その文書の作成者というのは契約名義人のことで、署名捺印した契約当事者である買主と売主がこれにあたります。つまり、国に対しての納税の義務があるのは契約当事者の二人ということです。

そして、国に対してという点では、この二人は納税に関しては連帯で責任を負う関係になります。つまり、納付がなかった場合は、二人ともペナルティを受けてしまうことになるわけです。

どちらが印紙税を負担するか、契約当事者間の話し合いで決めてもいい

しかし、契約当事者間でどちらが印紙税の負担をするのかを、話し合って決めても問題はありません。売主が費用を払っても、買主に負担させても構いません。ただし、その取り決めが破られて印紙税が納税されなかった場合には、国に対する責任として両者とも責任を負うことになります。

前に、契約書をコピーする場合、コピー分には印紙の貼付は不要だと述べました。

よくあるケースとして、買主は売買後に契約書の原本が何かと必要になるため正本を所持するが、売主は関係が切れるのであまり重要視せず、コピーの所持で済ますということがあります。

この場合、買主が所持する原本分の印紙だけで済むので、原本がないと困る買主が印紙の費用を負担することが多いです。

納税義務者を判断するうえで、作成名義人が重要

不動産売買の契約書を作成したのが、売主が法人か個人かは問題になりません。どちらの場合も、課税文書に該当するのであれば印紙の貼付が必要になります。

この点、不動産会社などが委任を受けて、契約書を作成することもあるでしょう。その場合は実際に作成をしたかどうかに関わらず、作成名義人としてその契約書に署名捺印したかどうかで判断されます。

作成名義人が代理人のみの場合はその代理人、代理人および委任者の場合もその代理人、委任者のみの場合は委任者が「その文書の作成者」の扱いになり、納税義務者となります。

【課税文書の作成者】
作成名義人 その文書の作成者
代理人のみ 代理人
代理人および委任者 代理人
委任者 委任者

不動産売買で発行される領収証の印紙税は、売主が法人か個人かで扱いが変わる

なお、注意が必要なのが領収証の扱いです。

不動産取引は高額のお金が動くので、支払いがあったときにはその証として、契約書とは別に領収証などが発行されることがあります。

これは、印紙税が必要になる文書をまとめた「印紙税額一覧表」の第17号文書「売上げ代金に係る金銭又は有価証券の受取書」に該当します。したがって、領収証を発行する際には、その金額に対応する印紙を貼付しなければなりません。

領収証の場合は、売主が法人か個人かで扱いが変わります。法人の場合は領収証に印紙を貼る必要があるのに対し、個人で事業性がない場合は非課税となっています。そのため、マイホームやセカンドハウスの売却に際して発行する領収証には印紙税はかかりません。ただし、投資用物件の売却などでは、印紙税がかかることがあります。

領収証の印紙税額は、以下のようになっています。

【領収証の印紙税額】
領収証の記載金額 印紙税額
5万円未満 非課税
5万円以上100万円以下 200円
100万円超200万円以 400円
200万円超300万円以下 600円
300万円超500万円以下 1,000円
500万円超1,000万円以下 2,000円

詳しく知りたい場合は、国税庁のHPで確認しましょう。

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